Thursday, June 29, 2006

Books : All The Dead Lie Down by Mary Willis Walker

ネタバレ:まだ読んでない人は見ないでね、思いつくがまま適当な感想。

All The Dead Lie Down by Mary Willis Walker
メアリー・W・ウォーカー/著『すべて死者は横たわる』(1998)講談社

モリーの父バーノンの「死の真相」、それは知らなければ良かった。
酔っていたとしても、結婚を目前に控え、まだ養わなければならない娘を残して、自殺するものなのかな?
鬱病自体がよく分からないから、もっと読者を納得させるだけの説得力ある説明が欲しかった。
シリーズ3作目にして、急に「情けないバーノン」と言われても、なかなか受け入れる事ができないよ。

好感を持ったのは伯母ハリエットとのやりとり。
TVドラマや映画だと今までボケていた人の頭がハッキリして受け答えするけど、そんなのありえん。
この小説ではそんな突飛な展開にならなくて、安心した。
処刑前夜』でブロンクが急に救われたら不自然。
神の名のもとに』でデミングおじさんが助かったら、都合良過ぎ。
ウォーカーの小説はそんな違和感の無いところが好きだ。

Wednesday, June 14, 2006

Books: Zero at the Bone by Mary Willis Walker

ネタバレ:まだ読んでない人は見ないでね、思いつくがまま適当な感想。

Zero at the Bone by Mary Willis Walker
メアリー・W・ウォーカー/著『凍りつく骨』(1993)講談社文庫

サイコ・ホラーに近くワリと普通のよくあるミステリー、だからこそ読みやすくて面白い。

だいたいミステリーの犯人って、最初の“主な登場人物”の中にいる。
それから名前を変えているとしても、印象に残るような変わった名前にするわけが無い。
この小説の犯人は「やっぱりあなたねー」って感じ、彼だけが魅力的に書かれてなかったもん。
気が弱い人間ほど、いつも感情を押し殺しているから、心の中で何を考えているやら。

そう言えば、前の会社の上司で大人しくてとても親切な人がいたが、酒を飲むとガラッと変わったなぁ~ まったくの別人だった、コワッ。

Wednesday, June 07, 2006

Books: The Red Scream by Mary Willis Walker

ネタバレ:まだ読んでない人は見ないでね、思いつくがまま適当な感想。

The Red Scream by Mary Willis Walker
メアリー・W・ウォーカー/著『処刑前夜』(1994)講談社

映画『テキサス・チェーンソー』もそうだが、道路をフラフラ歩く者はトラブルを引き起こす。
フランク・パーセルが忠告してくれたでは無いか、いくら血まみれでも用心するにこした事は無い。
殺人者はいくらでも人を欺ける、だからこそ11年も逃げ延びて来たのだ。

あまり犯人につながるようなヒントは無かったけれど、モリーのプールへの思い入れ、これが伏線になっていたとは。
犯人捜しよりも不器用に生きるモリー、彼女への共感で久々に読了できた。