Monday, February 20, 2006

Movies : Forbidden Siren

ネタバレ:まだ観てない人は見ないでね、思いつくがまま適当な感想。

Forbidden Siren
サイレン』(2006)日本

この映画はいわゆる夢オチと同じ、ごく普通のサイコ・ホラー

ぜん息の弟・英夫の為に父と共に夜美島へ移住して来た姉・由貴。
親切な医師・南田に島内を案内されるが、ジッと見つめる島民達に異様な雰囲気を感じる。

引越し先を掃除していたところ、壁に血の跡を発見する(普通もっと黒くなってるはず)。
隣家の女性・里美から「夜、出歩かないように。森の鉄塔に近づかないこと。サイレンが鳴ったら外へ出てはならない」と忠告されるが、英夫を探しに出てしまったところ、サイレンが夜の闇に鳴り響く。
そして、屍人/闇人と化した島民達が襲いかかってきた。
この島には、疫病(伝染病)に冒された人々が移住させられ、人魚を喰らい不老不死となった伝説があったのだった。

命からがら自宅へたどり着くが、隠し部屋から29年前に消えたはずの島民の写真を発見、その中には南田の姿もあった。
異形の者と化した父に襲われ、英夫を連れてたどり着いたのは森の鉄塔。
由貴は英夫を背負い、必死に鉄塔に登ってサイレンを壊して止めた…



だが、サイレンが聞こえていたのは彼女だけ。鳴り響いていたのは彼女の頭の中にだけだったのだ。サイレンは止まない…

実は島へ移住する以前、英夫は救急車の中で既に亡くなっていた。弟の発作を見逃した由貴は自分を責め、“解離性障害”となり(たぶん?)、島へ移住して来たのは彼女の精神的な病気の為だったのだ。
存在しない弟を呼ぶ、由貴の異様な姿を島民達はジッと見つめていただけだった。

- すべてが彼女の脳内の出来事 -

そして29年前、島民が消失した原因は唯一人生き残った男・土田が皆殺しにしたためで、彼もまたサイレンは彼だけに聞こえていたのだった。
つまり「サイレンが鳴ったら外に出てはいけない」ではなく、「サイレンが聞こえる者がいたら、外に出てはいけない」。
そして、精神を病んだ由貴は4度目の彼女だけに聞こえたサイレンで皆殺しを行う。

この映画で連想したのは、昭和13年岡山県の農村で起こった「津山事件」。
閉鎖的な夜美島には人を混乱に陥れ、精神の均衡を欠かせる秘密があるのかもしれない…

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