Wednesday, September 23, 2009

Movie : Martyrs

※ネタバレ:まだ観てない人は見ないでね、思いつくがまま適当な感想
MARTYRS
マーターズ』(2007)フランス/カナダ

少女リュシーが監禁から逃げ出す時、同じく囚われの女が居た。助けを求める女を振り切り、逃げるリュシー。
その女がトラウマとしてリュシーの心に巣食い、精神を破壊させ、彼女だけに見える存在として自傷行為に及んでいた。
しかし、自分を虐待していた家族を殺したにも関わらず悪夢は去らず、己の首を切断して命を絶ってしまう。

悲しみに沈むアンナ。
果たしてこの家族はリュシーを捕えていた犯人だったのかとの疑問が浮かぶ。
しかし、地下への秘密の入り口を見つけ、新たな犠牲者(マーターズ)を見つける。
またも献身的に接するアンナの前に現れたのは鬼畜なカルト教団、リーダーであるマドモアゼルは言う。
死後の世界では無い別の世界を見る目の事を、まだ死んではいない者の恍惚とした目の事を。

そして、アンナもまた犠牲者として地下に監禁され、激しい拷問を受ける。凌遅刑のように…
全てを受け入れたアンナは別な段階へ。生きながら皮膚を剥がされ、証人(マーターズ)へと。
アンナの最後の言葉を聞こうと集まった人々に伝える前に、マドモアゼルは銃を口にくわえて発砲する。

前半でどうしてアンナが警察や救急車を呼ばずにいたのか、後半になって理解ができた。彼女の献身さゆえに殉教者(マーターズ)として選ばれし者だったのであろう。
別の世界(たぶん神のいる次元なのだろう)を知りたいが為に、何も知らない女性へ激しい拷問をくわえるとは何事! 狂信的な人々が自らの肉体を切り刻めば済む事ではないか。

“ダリオ・アルジェント監督に捧ぐ”とエンドロールで表示されたが、確かに女の子をキャーキャー言わせている。
しかし、アルジェントのイタリアンホラー血の美学映像とは違う、フランスらしい人間の残酷さの究極とは何かを問う屠殺映画である。

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